蜘蛛となめくじと狸
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📖『蜘蛛となめくじと狸』朗読 – 立派な選手だった三人の、それはそれは本気の競争🕷️🐌🦝
静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『蜘蛛となめくじと狸』。
蜘蛛と、銀色のなめくじと、それから顔を洗ったことのない狸。三人はみんな立派な選手で、それはそれは実に本気の競争をしていたのだそうです。けれども、一体何の競争だったのか、語り手の「私」はよく知りません。胸に「ナンペ」と書いた蜘蛛文字のマーク、銀いろのゴムの靴、少しこわれた運動シャッポ。そんな三人の伝記が、ひとりずつ順にひもとかれていきます。
ある晩ふっと風に飛ばされて、森の入口の楢の木にひっかかった赤い手長の蜘蛛は、ひもじいのを我慢して「うんとこせうんとこせ」と、二銭銅貨位の小さな網をかけはじめます。銀色のなめくじは、林の中では一番親切だという評判で、立派なおうちを訪ねてくるものに「あなたと私とは云わば兄弟。ハッハハ」と、ふきのつゆやたべ物をふるまいます。そして顔をわざと洗わない狸は、きもののえりを掻き合せて、「なまねこ、なまねこ」と山猫大明神へのありがたい念猫をとなえています。
かげろうが哀れな声で歌う遺言のうた、「もう一ぺんやりましょう。ハッハハ。」とくりかえされる相撲、ポンポコポンポンとひびくはらつづみ。訪ねてくる小さなものたちとのやりとりを重ねながら、三人はそれぞれのやり方で、だんだん大きく立派になっていきます。そして楢の木の上の蜘蛛のところへは、時おり下の方から、へらへらした声や太い声で、からかいの歌が聞えてくるのです。
とぼけた語り手の口ぶりと、ふしぎな歌と、ハッハハという笑い声。にぎやかな声にみちた三人の選手の伝記を、朗読でじっくりとお楽しみください。
#動物が主人公 #伝記 #蛙
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