花壇工作
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📖『花壇工作』朗読 – 病院の中庭に、花で音楽を描くつもりでした🌷📐
静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『花壇工作』。
おれは設計図を持たず、仕事着のまま病院の中庭へ出かけて行きます。二つの棟にはさまれた緑いろの庭にテープを持って立っていると、そこにいた人たちが面白がって手伝いに来て、まっ白な杭がたちまちできあがります。窓のむこうには見物の顔がならびました。おれには自分の創造力に充分な自信があります。音楽を図形に直すのは自由なのだから、この庭に花で Beethoven の Fantasy を描くこともできる。そう考えていたのです。
建物の影の落ちる限界を屋根まで見上げて計り、庭に二本の対角線を引かせて、その中心に杭を一本立てたところで、窓に院長が立ちます。どんな花を植えるのですか。花の名をいくつか答えるうちに、院長はとうとうこらえ兼ねて、靴をはいて中庭へ下りて来るのでした。
おれの胸のうちには、まだ地面に置かれていない模様があります。日がまわるたびに青く移る、練瓦のジグザグな影。けれども中庭をとりかこむ窓には、たくさんの顔がならんでいるのです。
四月の光の落ちる、緑いろの中庭。ひとりの園芸家のたった数時間を、朗読でじっくりとお楽しみください。
#芸術 #怒り
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