第18回 野分|紫式部と清少納言が見た風【源氏物語・枕草子】
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野を分けるように吹く、秋の強い風――「野分(のわき)」。
今回は、子どもの頃から気になっていた
「なぜ台風の“台”なの?」という小さな疑問から寄り道を始めます。
明治期の「大風」や「颱風」という表記、
9月1日の「二百十日」をめぐりながら、
やがて千年前の「野分」の世界へ。
紫式部『源氏物語』第28帖「野分」では、
強い風が普段閉ざされていた戸や御簾を開き、
夕霧は、それまで見ることのなかった紫の上を垣間見ます。
一方、清少納言『枕草子』が見つめたのは、
野分が去った翌朝の景色。
同じ「野分」という風を、
紫式部と清少納言は、
違う時間、違う視点から描いていました。
風そのものは見えなくても、
風が通ったことは、ちゃんと景色に残っている。
季節の言葉と、千年前の文学をめぐる
約10分間の寄り道です。
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