『猛毒トリカブトが薬に?同じ原料でも効能が変わる?漢方を支える加工技術「修治」とは/2026年7月20日MROラジオ放送分』のカバーアート

猛毒トリカブトが薬に?同じ原料でも効能が変わる?漢方を支える加工技術「修治」とは/2026年7月20日MROラジオ放送分

猛毒トリカブトが薬に?同じ原料でも効能が変わる?漢方を支える加工技術「修治」とは/2026年7月20日MROラジオ放送分

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漢方薬は、自然界の植物や鉱物をただそのまま使うわけではありません。「修治(しゅうち)」と呼ばれる独自の加工技術(熱を加える、何かと混ぜるなど)を施すことで、薬効を高めたり、副作用を軽減したりして、より使いやすい薬へと変化させています。

最も身近な例が「生姜」です。風邪薬の葛根湯などに入っている生の生姜は、体表を温めて汗をかかせる働きがあります。一方、腸の手術後などによく処方される「大建中湯」には、蒸して乾燥させた?が使われています。生姜は蒸して乾燥させることで、成分がジンゲロールからショウガオールへと変化し、体表ではなく体の芯(お腹などの中心部)を温める作用へと変わるのです。そのため、冷え性で体の芯から温めたい場合は、一般的な生の生姜よりも、スパイスコーナーにある生姜パウダーやシナモンなどを活用する方が効果的です。

また、修治の技術は「毒を薬に変える」ことも可能です。頻尿や冷えの改善に用いられる「八味地黄丸」には、実は猛毒であるトリカブト(生薬名:附子)が含まれています。特殊な加工技術によって毒性を安全な成分へと変化させ、体を強力に温めて痛みを和らげる薬効を引き出しているのです。ただし、体を温める力が強いため、のぼせやすい体質や熱がこもりやすい人には逆効果になることもあります。

石川県の「フグの卵巣のぬか漬け」が猛毒を無毒化して美味しく食べる知恵であるように、漢方薬もまた、各生薬のクセを調整し、効果を最大限に引き出すための先人の知恵と技術の結晶です。だからこそ、病名だけで判断せず、専門家に相談して自分の体質に合った漢方薬を選ぶことが何よりも大切になります。

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