『市場の規制緩和という追い風』のカバーアート

市場の規制緩和という追い風

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概要

米国政府による規制緩和の取り組みはどのような影響をもたらすのか。銀行のバランスシートから資産のバリュエーションに至るまで、弊社債券リサーチ・グローバル責任者の アンドリュー・シーツが展望します。このエピソードを英語で聴く。トランスクリプト 「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。本日は債券リサーチ・グローバル責任者の アンドリュー・シーツが、緩和政策の中心テーマのひとつについて、そして米国モーゲージ債券市場の最新動向についてお話しします。このエピソードは1月15日 にロンドンにて収録されたものです。英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。向こう1年間についての弊社の考察で重要なのは、金融政策と財政政策、そして規制政策の3つが同時に緩和されるという異例な展開になっていることです。このようなことは、通常なら起こりません。この種の支援策は、経済が今よりもはるかに厳しい状況に陥っているときにのみ講じられるのが普通です。しかも、弊社の予測によれば2028年末までに人工知能(AI)とデータセンター関連で3兆ドルを超える投資が行われるという、非常に大きな相場下支え要因があります。それと並行して3つの緩和政策が実行されていくのです。このすそ野の広い緩和策はグローバルなテーマでもあります。日本では、財政がさらに拡張されるとの期待から株価が上昇しています。欧州では、ドイツが歳出を拡大し続けるとみられる一方、欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行は市場予想を上回る幅で政策金利を引き下げると思われます。しかし、昨今よく見られるように、話の中心にいるのはやはり米国です。弊社では、米国のコアインフレ率が目標水準を上回っていても、FRBは今年も利下げを続けると考えています。また、米国政府による歳出は歳入をおよそ 約1兆9000億ドル上回る見通しです。関税収入による調整があるものの 「大きく美しい一つの法案(OBBBA)」による減税が発効するためです。しかし、私が今日注目したいのは、景気刺激策という3本脚の腰かけを支える3本目の脚です。おそらく、人々の関心を最も集めるのは金融政策と財政政策の緩和でしょうが、実は規制緩和という重要な政策レバーもこれら2つと同じ方向に入れられるのです。規制政策はわかりにくく、若干退屈な話題になりうることも否めません。しかし、金融市場がどのように機能するかを考えるときには、極めて重要になります。規制は、多くの種類の資産の買い手に刺激をもたらします。銀行・保険セクターという非常に重要なセクターの買い手にとっては、特にそうです。まず、ある資産が魅力的に映るためにはどれほどの価格で売買される必要があるか、特定の市場参加者が保有できる(あるいは、できない)資産の量はどの程度か、といったことは、規制によってほぼ当然に決まることがあります。規制政策は世界金融危機の発生を受けて劇的に厳しくなりましたが、ここにきて緩和され始めています。弊社の米国銀行株アナリストによれば、金融規制にとって重要な一歩となる自己資本ルールの最終化が今年のうちに実施され、金融システム上重要な巨大金融機関(GSIB)のバランスシートに計5兆8000億ドル前後もの貸し出し余力が生じる見通しです。また12月半ばには、通貨監督庁(OCC)と連邦預金保険公社(FDIC)が、2013年に導入した貸付のガイドラインを撤回しました。このガイドラインのために、銀行はこれまで、比較的多額の債務を抱える企業への貸し付けをあきらめてきました。そしてつい先週には米国の現政権が米国のエージェンシー MBS、すなわちファニーメイとフレディマックが2000億ドルのモーゲージ債を購入してバランスシートで保有すると発表しました。この重要な市場で急激にスプレッドを縮小する大きな動きだと言えます。このように、投資家にとっては読み取るべきポイントがいくつかあると弊社では考えます。金融、財政、そして規制という3...
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