『大相撲の土俵を支えている、初野建材工業(株)(埼玉県川越市)』のカバーアート

大相撲の土俵を支えている、初野建材工業(株)(埼玉県川越市)

大相撲の土俵を支えている、初野建材工業(株)(埼玉県川越市)

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(文字起こし)今日から話せる埼玉自慢、永谷あきひさです。このチャンネルでは「何もない県、埼玉県」と言われてきた埼玉県の人たちに、埼玉県の自慢できる事について紹介していきたいと思います。もし、「ダ埼玉」と言われたら、この話を言い返してください。今日のテーマは、大相撲の土俵。あの土が、実はぜんぶ埼玉産だという話。川越市の「初野建材工業」と、ブランド土「本荒木田(ほんあらきだ)」についてです。大相撲の本場所。東京の両国国技館だけじゃなく、大阪、名古屋、福岡でも開催されますよね。じゃあ、あの土俵の土は、それぞれの土地の土だと思いますか?答えは、ノー。東京場所も、大阪場所も、名古屋場所も、九州場所も、全部、埼玉県川越市の一社が納めた、同じ土なんです。年6回、全国どこで開催されても、力士が踏みしめているのは「埼玉・川越の土」。テレビに毎日映っている、あの土俵。あれ、埼玉産です。この土を供給しているのが、川越市の「初野建材工業」。1960年、昭和35年に、トラック1台から始まった、土と砂の専門商社です。土俵に使われる土は「荒木田土(あらきだつち)」といいます。荒川沿いで採れる、粘土と砂が程よく混ざり合った土。かつて荒川が氾濫を繰り返す中で、上流から流されてきた土砂が混ざり合って生まれました。水を含ませて締め固めて、乾かすと、カチカチに硬くなる。でも、ただ硬いだけじゃなくて、適度な弾力がある。しかも、砂が混ざっているから滑りにくい。「硬い・弾む・滑らない」が全部そろった、格闘技の足元にこれ以上ない素材なんです。1日に約300人の力士が上がって、激しくぶつかり合っても、崩れない。初野建材工業でこの土を扱っているのが、「土のソムリエ」と呼ばれる内田英明(うちだ・ひであき)部長です。採ってきた土は、木の根などの不純物を取り除くために、約1年かけて自然乾燥させます。一度、サラサラのパウダー状にする。そして出荷のときに、もう一度水分を加えて、強度と粘り気を復活させるんです。このときの水分量が、勝負どころ。夏場の湿気、冬場の乾燥、さらには開催地までの輸送時間まで計算する。九州場所みたいに遠方なら、道中で乾くことを見越して、水分を多めにする。数%単位の微調整を、機械じゃなくて、職人の感覚でやっている。元横綱の白鵬関も「この土はいい」と絶賛したそうです。ところが、昔から全国統一だったわけじゃありません。かつての本場所では、大阪、名古屋、福岡と、それぞれの会場の近くで採れた、別々の地元の土が使われていました。転機は2017年の名古屋場所。力士たちから「土が軟らかい」「滑りやすい」という不満が続出して、土俵が壊れるトラブルまで起きたんです。これを重く見た日本相撲協会が決断したのが、「本場所の土の全国統一」。そこで白羽の矢が立ったのが、以前から地方巡業で納品実績があり、一流力士たちからの評価も高かった、初野建材工業の「本荒木田」でした。以来、2017年の秋場所から現在まで、全6本場所の土俵は、この一社の土だけで作られています。国技の足元を、埼玉の一企業が一手に引き受けている。ニュースには映らない、でも大相撲は、この土なしには始まらないんです。ちなみに、土俵そのものを作るのは、初野建材工業ではありません。日本相撲協会の「呼出(よびだし)」と呼ばれる方々、45名です。土俵は神様を迎える神聖な場所。だから、重機も機械も計器も、一切使いません。場所前の3日間、45名の呼出が総出で、完全手作業。「タコ」や「たたき」と呼ばれる昔ながらの道具、それから、なんと空のビール瓶まで使って、ピンポイントで土を叩いて、踏み固めていく。アスファルトみたいに硬すぎたら力士が怪我をする。だから、大勢での足踏みで、全身で土俵を感じながら、絶妙な硬さと弾力を見極めていく。川越の土と、呼出の職人技。この二つの手仕事が合わさって、初めて土俵になるんです。ただ、この話には、続きがあります。荒木田土は、将来的な枯渇が心配されているんです。もともと荒木田土の産地は、荒川の下流、東京の...
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