チームを俯瞰せよ——同じ手がいつも通用する訳ではない:君主論③
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君主論シリーズ③
同じ研修を受け、同じことを教わった二人の新任マネージャーがいました。「まずは傾聴から」——マネジメント研修で必ず出てくる、あの教えです。一人は、前任者から名指しで後を託された部署のリーダー。もう一人は、社内公募でかき集めたメンバーによる、できたばかりの新設チームのリーダーでした。二人とも、教わったとおり数ヶ月間、傾聴に徹しました。
半年後、評価は正反対でした。一人は「よく分かってから動いてくれた」と言われ、もう一人は「あの人、何も決めてくれない」と言われたのです。同じ研修、同じ教え、同じ実行。違ったのは、それを当てはめた先だけでした。
マキャヴェッリは『君主論』第1章の第一文で、理想の君主像を語る前に、まず国家を「共和国か君主国か」「世襲か新規か」に分類するところから始めています。理想論ではなく、診断から入る——この発想こそが、なぜ同じ「傾聴」が正反対の評価を生んだのかを解き明かす鍵になります。今回のエピソードでは、この分類の発想を軸に、世襲・新規・混合・市民という4つの組織タイプ(番外として教会君主国も)を、現代のマネジメントの現場に置き換えながら解説します。
参考書籍
- マキアヴェッリ『君主論』河島英昭 訳(岩波文庫、1998年) ISBN 978-4-00-340031-9河島英昭による定番の新訳。本シリーズが底本として参照する原典。岩波書店 公式:https://www.iwanami.co.jp/book/b248711.html
- 鹿子生浩輝『マキァヴェッリ ――『君主論』をよむ』(岩波新書、2019年) ISBN 978-4-00-431779-1『君主論』を時代背景と原典に即して読み解く入門書。歴史編である本エピソードの副読本に最適。岩波書店 公式:https://www.iwanami.co.jp/book/b452029.html
番組で取り上げた書籍紹介
https://www.valuebooks.jp/shelf-items/folder/84676b46a574170
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