ゲスト:青木美希さん(ジャーナリスト)「それでも日本に原発は必要なのか?」
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今回のゲスト・青木美希さんは、地方新聞社の記者を経て、現在は大手全国紙に籍を置かれています。
東日本大震災の福島第一原発事故を追い続ける中で、突如記者職を外されるという不条理に直面するも、組織の記者では書けない真実を世に出したいと、一念発起。
自作の個人の名刺を手に、自費で取材を重ねてこられました。
それらをまとめて2023年には著書『なぜ日本は原発を止められないのか』を出版。
これに続き今年2月には渾身の続編となる新著『それでも日本に原発は必要なのか?
潰される再生可能エネルギー』を出版されました。
今回は、そんな青木さんをゲストにお迎えし、市民の命と暮らしを守るエネルギーの未来について、じっくり1時間お話を伺いました。
まず前半では、青木さんが足で取材した「再エネの真実」について伺います。
かつて日本は国策(サンシャイン計画など)により太陽電池で世界をリードしていましたが、政府の支援打ち切りにより、その技術とシェアを中国などに奪われてしまった痛恨の歴史を紐解きます。
そして現在、世界全体では再エネが最大の電力源となる中で、日本だけが電力が余れば再エネの発電を無理やり止める「原発優先ルール」を敷き、原発回帰を進めている矛盾に迫ります。
青木さんは、電気が余る日中に電気代を無料にして、蓄電池やEV(電気自動車)に充電してもらうオーストラリアの先進的な試みを紹介。
さらに、日本の地方で農業を救い、耕作放棄地を豊かに蘇らせている「営農型太陽光発電」の可能性と、それをわざわざ阻むために国が設けた理不尽な「新規規制」の実態に鋭く切り込みます。
そして後半では、3.11以降の政権の推移を見つめながら、原子力利権の深い闇に迫ります。
原発回帰へ強引に舵を切った岸田政権の裏にある、原発関連企業から自民党への年間6〜7億円もの献金やパーティー券購入というマネーの還流。
国防上の危険性から原発の脆弱性を理解しているはずの石破氏が、総裁就任後に脱原発への沈黙を強いられていった背景や、高市氏ら推進派によるさらなる原発再稼働や小型モジュール炉の推進姿勢を紐解きます。
さらに、ウクライナでの原発攻撃や、実際に日本の玄海原発上空で起きた正体不明のドローン飛行など、原発が「戦争の標的」となる現実的な脅威についても言及。
青木さんは、「水と電気が止まれば数時間でメルトダウンする」という稼働中の原発の恐ろしさを語り、また、下請け労働者に過酷な被曝労働を押し付けることで成り立つシステムの不条理を、静かな怒りとともに告発します。
しかし、希望もあります。
最後に、青木さんの新著の最終章に描かれた「絶望を超えて歩き始めた人々」の姿を紹介します。
巨大な電力システムに頼り切るのではなく、市民自らが地域でお互いを支え合い、おかしなことには「おかしい」と選挙や集会で声を上げ続けること。
それこそが、未来の日本の暮らしを豊かに変える、たった一つの、そして最も力強い希望であると結びます。
今回も聞き応えたっぷりの60分、最後までどうぞごゆっくりお付き合いください。
※番組でご紹介しました本
『それでも日本に原発は必要なのか?潰される再生エネルギー』 青木美希・著
(文春新書/税込み1,100円)
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166615230