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【第314回】『子の看護等休暇と年次有給休暇、どちらを使うべきか?』

【第314回】『子の看護等休暇と年次有給休暇、どちらを使うべきか?』

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【第314回】『子の看護等休暇と年次有給休暇、どちらを使うべきか?』 大切なのは会社が一方的に決めることではなく、制度の趣旨を伝えた上で本人が納得して選べる状態を作ることです。 育児支援と組織全体の公平性、両方を考える制度設計が重要です。 最近の法改正により、子の看護等休暇は以前よりも使いやすい制度になりました。子どもの発熱やけが、予防接種、健康診断だけでなく、感染症による学級閉鎖、入園式・卒園式・入学式への参列などにも利用できるようになっています。 育児中の従業員にとって、子どもの急な事情や大切な行事に対応しやすくなることは、仕事と育児を両立する上で非常に重要です。 一方で実務上は、「子の看護等休暇を使うのか、年次有給休暇を使うのか」という悩ましい場面も出てきます。今回は、この問題を考える上で大切な3つの視点を整理します。 1.年次有給休暇の趣旨を伝える まず大切なのは、年次有給休暇の本来の趣旨を会社がきちんと伝えることです。 年次有給休暇は、労働者が心身の疲労を回復し、リフレッシュするための制度です。 もちろん実務上は、家族の事情や通院、私用などにも使われています。 ただ、子どもの急な発熱や学級閉鎖のたびに年次有給休暇を使い続けると、本来リフレッシュのために使える日数が減ってしまいます。 その結果、本人が本当に休みたいときに休めなかったり、疲労を抱えたまま働き続けたりする可能性もあります。 会社としては、「有給を使ってもよい」と伝えるだけでなく、年次有給休暇には年次有給休暇としての役割があることを丁寧に説明することが大切です。 2.子の看護等休暇の趣旨を伝える 次に、子の看護等休暇の趣旨を伝えることも重要です。 これは育児中の従業員が、子どもの事情で仕事との調整が必要になったときに使える休暇といえます。 ただし、法律上は賃金支払いまで義務づけられている制度ではないため、会社規定で無給としている場合は、欠勤控除の対象になることがあります。 そのため、従業員本人が手取り額を考えて年次有給休暇を希望することもあります。 だからこそ会社は、「子の看護等休暇も使えるが、会社規定上は無給である」「年次有給休暇も選択できるが、制度の趣旨は異なる」といった情報を整理して伝える必要があります。 3.育児中の方だけでなく、組織全体の公平性も考える 子の看護等休暇を有給化するなど、育児中の従業員を支援する制度を整えることは非常に大切です。 一方で、会社としては、単身者や子どもがいない従業員とのバランスも考える必要があります。 育児中の方だけが手厚く見えてしまうと、他の従業員から不公平感が出ることもあります。 そのため、子の看護等休暇を有給化するのか、別の特別休暇も整備するのか、介護や通院など他の事情にも対応できる制度を設けるのかなど、組織全体で納得感のある制度設計が重要です。 休暇制度は、単に休みを増やすためのものではありません。働く人が無理なく働き続けるための仕組みであり、同時に、組織全体の協力によって成り立つものです。 まとめ|どちらを使わせるかではなく、制度の意味を伝える 子の看護等休暇と年次有給休暇のどちらを使うべきかについて、会社が一方的に決めるべきではないと私は考えています。 大切なのは、 ・年次有給休暇の趣旨を伝えること ・子の看護等休暇の趣旨を伝えること ・組織全体の公平性も考えて制度設計すること この3つです。 休暇は従業員の権利ですが、その使い方を完全に本人任せにするのではなく、会社や人事の目線から、制度の意味や周囲への影響も丁寧に伝えていくことが大切です。 ~お知らせ~ この番組は、社会保険労務士の田村が、働き方改革や労使関係の改善に役立つ情報を提供する番組です。 また、外国人労働者や海外駐在員の労務管理に携わる企業の方にとって、現場で役立つ実務的なアドバイスもお届けしております。 本番組は、社会保険労務士事務所Sun&Career代表の田村が毎週1回配信しているサンキャリアニュースの音声版チャンネルです。 本番組の...
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