『「ワインと料理の“相性”って、ほんとにあるの? 逆の発想から答えを探す」』のカバーアート

「ワインと料理の“相性”って、ほんとにあるの? 逆の発想から答えを探す」

「ワインと料理の“相性”って、ほんとにあるの? 逆の発想から答えを探す」

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「ワインと料理の“相性”って、ほんとにあるの? 逆の発想から答えを探す」こんにちは。今日はね、僕が料理を通して学んだ「相性」っていうテーマについて、ちょっとお話ししたいと思います。🍽️ 偉大なフランス人料理長との出会い僕がフランスに来たのは1986年のことです。そのときにね、ものすごく影響を受けたフランス人の料理人がいたんですよ。彼の名前は、アランサウンドランスAlain Senderencesって名前で, Lucas Cartonっていうお店のオーナー兼料理長でした。何十年間も三ツ星を持っていた素晴らしい料理料理長です。でね、彼は「懐石」っていう日本の料理スタイルをフランス料理に取り入れた、最初のフランス人シェフで、当時としてはかなり革新的な存在でした。一皿一皿が小さくて、美しくて、まるでコースが物語のように進んでいく…そんなスタイルを実践していたんです。ある意味、日本人以上に日本人らしい料理人でした。🧀 チーズとワインの常識を覆された話でね、彼と話してて一番衝撃だったのが、チーズの食べ方「チーズって言ったら赤ワインでしょ?」って、当時の僕もそう思ってたんです。でも彼は、「このチーズは白の方が絶対に合うよ」って言うんですよ。しかも彼、5000~8000種類のチーズを全部リストアップして、それぞれに合うワインをノートにまとめてたんです。すごく分厚い資料を見せていただきました。コピーをさして欲しいって図々しく頼んだんですけど、やっぱり断られました。笑ってました。君が初めてだ。僕にこんなことを言うのは。非常になごやかな感じで話をすることができたのを懐かしく思います。「このチーズにはこの白」「この熟成にはこっちの白」って、グラスワイン単位で合わせていて、もうその情熱に圧倒されました。🍷「料理に合うワイン」じゃなく「ワインに合う料理」その彼との出会いをきっかけに、僕の考え方がガラッと変わったんです。それまでは、「この料理にはどんなワインが合うか」っていう順番だったんだけど、彼は「このワインにどんな料理を合わせるか」という逆の発想を思いついたんです。レストランでも普通は料理長が自分の得意な料理を披露し、そしてソムリエがそれに合ったワインを勧めるというのが普通だったんですけど、僕はそれを逆に進んでいった。まずワインは選んで、それからこのワインに合う料理を作る。Dom子の思考を徹底的に反転させました。非常に驚きでした。1本のワインに合わせて、オードブルからデザートまでを構成する。まるでワインに服を着せるように、料理で寄り添っていく。それが本当に面白くてね、僕自身も「Habillage de Vin」っていう、ワイン1本で楽しめるコースメニューを作るようになったんです。その当時、フランスのガストロのミーの料理業界では、存在してませんでした。早速、彼が所有するワインを100本ぐらい買って、苦心の末メニューを仕上げて、彼のレストランの調理場を借りて、料理を作り味を見ていただきました。デザートを送った時点で、彼のテーブルに呼ばれてお褒めの言葉をいただきました。非常に嬉しかったです。そして少し考え込んでこんなことを言われました。多分君の料理は未来の料理であり、フランスの料理業界も多分君が作る料理のような方向に向かうであろうと言われました。実際に彼の言う通りになりました。僕がKaisekiと言う店を出してあっという間にパリを圧巻しました。先を見通す千里眼とでも言いますかとても素晴らしいシェフだなぁと今でも思ってます。尊敬してます。💡「相性」って本当にあるの?今日はその料理の作り方を秘密を皆さんにお教えしたいと思います。ここでちょっとだけ、料理から離れた話をさせてください。たとえば人間関係でも、「あの人ちょっと合わないなぁ…」って思うこと、ありますよね?でも、少し努力して相手に歩み寄ってみたり、相手の好きなことを聞いてみたりすると、案外すごくいい人だったってこともあると思うんです。料理とワインの「相性」も、実は同じじゃないかって思うんです。「この食材にはこのワインは合わない」って決...
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