Ep.1034 NVIDIAが切り拓く「Agentic AI」の時代──GTC 2026で見せた自律型AIの未来(2026年3月19日配信)
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概要
2026年3月16日、アメリカのカリフォルニア州サンノゼにて、世界中のテクノロジー関係者が熱い視線を送る世界最大のAIカンファレンス「NVIDIA GTC 2026」が開幕しました。この一大イベントの基調講演に登壇したCEOのジェンスン・フアン氏は、AIの進化が全く新しいフェーズに突入したことを高らかに宣言しました。それが、人間が手取り足取り指示を出さなくても自ら考えて業務をこなす「Agentic AI」、つまり自律型エージェントAIの全面的な展開です。
今回の発表の中で特に会場を沸かせたのが、「NemoClaw」と呼ばれる画期的な開発ツールの登場です。これまで、自律的に動く賢いAIエージェントを企業が独自のシステムに組み込むには、非常に複雑で高度なプログラミングが必要でした。しかし、このNemoClawを使えば、開発者はわずか2行のコードを書くだけで、高度な推論能力を持ったAIエージェントを瞬時に構築できるようになります。これは、あらゆる企業が手軽に「優秀なデジタルワーカー」を自社のシステムに導入できるようになることを意味しており、業界に大きな衝撃を与えました。
さらにNVIDIAは、このエージェントを賢く動かすための「頭脳」となるAIモデルの拡張も同時に発表しています。言語だけでなく、画像や音声なども総合的に理解してエージェントの活動を支える「Nemotron 3 Ultra」などの強力なオープンモデルのほか、医療現場での創薬支援や、現実世界で動くロボットのためのフィジカルAI向けモデルなど、用途に合わせた多種多様なラインナップが一挙に公開されました。
これまでNVIDIAは、圧倒的な計算スピードを誇る「半導体」というハードウェアの力で世界のAI開発を牽引してきました。しかし今回のGTCでの発表を見ると、同社がもはやチップを売るだけの企業ではなく、世界中の企業が自律型AIを開発し、運用するための「ソフトウェアの土台」までも一手に握ろうとしている強い野心がうかがえます。私たちがAIを「便利な対話の相手」として使う時代から、AIが自ら考え、企業の意思決定やモノづくりを根本から駆動していく時代へ。その巨大な転換点が、今まさに訪れていると言えそうです。