『双子の星』のカバーアート

双子の星

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⭐『双子の星』朗読 – 天の川の岸辺、小さな二つの星の物語🌌🎶

静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『双子の星』。

天の川の西の岸に、すぎなの胞子ほどの小さな二つの青い星が見えます。あれはチュンセ童子とポウセ童子という双子のお星さまの住む、水晶でできた小さなお宮。二つのお宮はまっすぐに向い合い、夜になると二人はきちんと座って、空の星めぐりの歌に合せて一晩銀笛を吹きます。それがこの双子のお星さまの役目でした。

ある朝、泉のほとりで大烏と蠍が争い、互いに深い傷を負います。二人は両者を手当てし、蠍を家まで送り届けようとします。その重さに肩の骨が砕けそうになりながら、時間に遅れようとも、一歩ずつ進む双子の星。またある晩、彗星に誘われて旅に出た二人を待っていたのは——。

天上の銀の芝原と海の底の泥。透きとおる水晶のお宮と、暗い波の咆える海。銀笛の音と星めぐりの歌。小さな双子の星の前に現れるのは、光と闇、善意と裏切り、役目と災難。けれども二人はどこまでも一緒に、その小さなからだで、ひたむきに進んでいきます。

空の泉、りんごの匂い、銀色のお月様、大烏、蠍、彗星、竜巻——幻想的な存在たちが次々と現れ、双子の星とかかわります。星の世界の情景が、透明な言葉で丁寧に描かれていきます。

宮沢賢治が紡ぐ、天上と海底を巡る幻想の物語。双子のお星さまの旅路を、朗読でじっくりとお楽しみください。


#星座 #童子 #歌曲

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