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谷崎潤一郎「人魚の嘆き」
- ナレーター: 斉藤範子
- 再生時間: 1 時間 16 分
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清吉の心には、人知らぬ快楽と宿願とが潜んでいたため、清吉が人々の肌を針で突き刺す時、痛みに耐えかねて大抵の男は苦しみ呻き声を発するが、その声が激しいほど清吉は愉快を感じるのであった。
清吉の永年の宿願は、光輝ある美女の肌に己れの魂を刺り込む事であった。ただ、美しい顔、肌のみでは清吉は満足ができず、江戸中を調べても容易には見つからず、三、四年は空しく憧れながらも、彼はなおその願いを捨てずにいた。
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- 投稿者: 赤い月広報局 日付: 2023/03/06
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あらすじ・解説
この貴公子の父なる人は、一と頃北京の朝廷に仕えて、乾隆の帝のおん覚えめでたく、人の羨むような手柄を奢わす代わりには、人から擯斥されるような巨万の富をも拵えて、一人息子の世燾が幼い折に、この世を去ってしまいました。
すると間もなく、貴公子の母なる人も父の跡を追うたので、取り残された孤児の世燾は、自然と山のような金銀財宝を、独り占めにする身の上となったのです。
年が若くて、金があって、おまけに由緒ある家門の誉を受け継いだ彼は、もうそれだけでも充分仕合わせな人間でした。
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そうして南京にありとあらゆる煙花城中の婦女の願いは、たとえ一と月半月なりと、あの美しい貴公子を自分の情人にすることでした。。。。
谷崎潤一郎
1886年(明治19年)東京日本橋で生まれる。家業が傾き、住み込みで書生となり家庭教師をしながら学業に専念。1908年に東京帝国大学国文科に入学。1910年大貫晶川、小泉鉄らと第2次『新思潮』を創刊、『誕生』や『刺青』などを発表。1911年授業料未納のため退学。1915年 石川千代と結婚、1930年離婚。関東大震災後は関西へ移住し『吉野葛』『春琴抄』を発表。
1931年 古川丁未子と結婚、1934年離婚。1935年森田松子と結婚。1959年 右手に麻痺症状が出て、口述筆記にり執筆。1965年79歳で死去。
谷崎潤一郎「人魚の嘆き」に寄せられたリスナーの声
カスタマーレビュー:以下のタブを選択することで、他のサイトのレビューをご覧になれます。
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
- tkhsh
- 2023/08/02
世界観
人魚の出てくる作品で相思相愛っぽいのが珍しいなと思いました。でもやっぱりタイトルの通り、少し切ない終わり方が良かったです。
問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。
ありがとうございました。
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
- k.sou
- 2023/08/15
ファンタジーと人間心理
御伽話の様な雰囲気がありつつも、細かい心理描写がしっかりと描かれており上手くバランスの取れたら文学作品に感じ取れました
問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。
ありがとうございました。
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総合評価
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ナレーション
-
ストーリー
- hana
- 2022/11/07
幻想的
谷崎潤一郎といえば耽美のようなイメージだったがこれはどちらかというと幻想的。大人の童話。
問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。
ありがとうございました。
あなたはこのレビューを報告しました!
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総合評価
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ナレーション
-
ストーリー
- Amazon カスタマー
- 2023/01/13
イメージするのが楽しい
幻想的なストーリーで、頭の中で映像や絵が浮かんできて聴くのが楽しかったです。
耽美的な作品が多い中、素直な印象を受けました。
問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。
ありがとうございました。
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
- がんちゃん
- 2023/04/05
西洋の憧れ
人魚に恋したというより、西洋に憧れた。が合ってる気がしますね。にしてもいちいち描写が綺麗ですね。
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
- か
- 2024/02/06
ナレーションのくどさ
谷崎潤一郎の小説には西洋人がよく出てくる。それは彼の西洋信仰にも似たものだと思う。しかし、このナレーションは西洋人の喋り方をバカにしているのかと思うほどくどく、わざとらしく、谷崎潤一郎の作品に現れる西洋人の良さを全く表現していない。失望した。小説は傑作だがナレーションで台無し。
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