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日本怪談全集 五
- ナレーター: パンローリング
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怪談文学の第一人者ともいえる田中貢太郎が、二十年に渡って書き上げてきた作品を蒐集した「日本怪談全集」。第二巻の登場です。
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「榛名湖物語」 天正十三年十二月二十七日、榛名湖畔に雪が来て、間もなく湖の水も凍ろうとしているときのこと。狩り装束をした十余人の者たちが湖畔から天神峠の下にやって来た。...
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ところで、幸か不幸か、其の怪談の評判がよかったので、彼方此方から怪談を頼まれるようになって、長い間怪談ばかり書いた。それは私が支那の怪談が好きで、晉唐小説六十種、剪燈新話、聊齋志異などと云うような物を手あたりしだいに読んでいた関係から、怪談に特殊な興味を覚えていたことも原因しているのであろう……
怪談文学の第一人者ともいえる田中貢太郎が、二十年に渡って書き上げてきた作品を蒐集した「日本怪談全集」。第三巻です。残暑厳しい中も体の芯まで寒くなるような怪談は格好の作品です。涼しい秋が来る前に……
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「皿屋敷」
番町の青山主膳の家の台所では、下女のお菊が正月二日の昼の祝いの済んだ後の膳具を始末していた。この若い美しい下女は、粗相をして冷酷な主人夫婦の折檻に遭わないようにとおずおず働いているのであった。
その時お菊の始末していたのは、主人秘蔵の南京古渡の皿であった。その皿は十枚あった。お菊は洗ったその皿を一枚一枚大事に拭って側の箱へ入れていた。と、一匹の大きな猫がどこから来たのかつうつうと入って来て、前の膳の上に乗っていた焼き魚の残りを咥えた。お菊は驚いて猫を追いのけようとしたが、そのはずみに手にしていた皿が落ちて割れてしまった。お菊ははっと思ったがもうとりかえしがつかなかった。お菊は顔色を真青にして震えていた……
「人のいない飛行機」
某飛行場に近い畑の中に、一台の軍用機がふわりふわりと降りて来た。勿論もちろんプロペラーの回転を落した空中滑走である。
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「四谷怪談」
元禄年間のこと。四谷左門殿町に御先手組の同心を勤めている田宮又左衛門と云う者が住んでいた。その又左衛門は眼が悪くて勤めに不自由をするので、娘のお岩に婿養子をして隠居したいと思っていたが、そのお岩は疱瘡に罹って顔は皮が剥けて渋紙を張ったようになり、右の眼に星が出来て、髪も縮れて醜い顔になってしまった。
お岩が二十一の時、又座衛門は亡くなった。そこで又左衛門の友人たちが相談して、お岩に婿養子をして又左衛門の跡目を相続させようとしたが、なにしろお岩の姿を気にして養子になろうと云う者がない。
ようやく伊右衛門と云う摂州の浪人が候補に見つかった。彼は三十俵二人扶持の地位欲しさに婿入りを了承するのだが、お岩の二目と見られぬ容貌に驚き、次第に嫌悪するようになっていったのだった……
「山の怪」
土佐長岡郡の奥に本山と云う処がある。その本山に吉延と云う谷があって、其処には猪や鹿などの大きな獣がいるので、猟師をやっている者で其処へ眼をつけない者はなかったが、その谷には時々不思議なことがあるので、気の弱い者は避けて行
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
「猫間川寄席」の雰囲気を、そのままで!
約15年間、大阪玉造 さんくすホールで、毎月開催されている「猫間川寄席」 での、四代目桂文我の口演を収録した落語集。書籍版「桂文我 上方落語
著者: 桂文我
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大木ミノルの腐怪話 一
- 著者: 大木 ミノル
- ナレーター: 大木 ミノル
- 再生時間: 1 時間 59 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
大木ミノルの腐怪話とは
映画監督を本職とし、これまで多くの心霊映像の鑑定依頼を受けてきた大木ミノルによる初の怪談集。
著者: 大木 ミノル
あらすじ・解説
怪異恐怖記録の集大成 第五弾 26話収録
「棄轎」
ある日の夕方、一人の農夫が畑から帰っていた。煙管を咥えながら、のろのろと牛のように歩いていると、路傍の松の木の下に異様な物を見つけた。それは、眼にも眩しい金と銀の金具をちりばめた轎(かご)であった。
しかし、轎かきもいなければ伴の者もいない。まるで投げ棄ててでもあるように置いてあるのが不思議でならなかった。轎の中はひっそりとしていて、誰も乗っていそうにないし、見ている者もないので、轎の傍へ寄って往って垂れをあげた。垂れをあげて農夫は驚いた。轎の中にはお姫さまのような綺麗な女がいたのだが……
「女賊記」
館林の城下では女賊(じょぞく)の噂で持ち切っていた。それはどこからともなしに城下へ来た妖婦であった。色深い美しい顔をした女で、捕えようとすると傍にある壁のはめ板へぴったり引っついてそのまま姿を消すのであった。土地の人は誰云うとなしにそれを板女(いたおんな)と云っていた。奇怪な板女の噂は噂を生んで、城下の町では夜もおちおち眠らなかった。
そのうちに某町の豪家で婚礼があって、親戚知己をはじめ附近の人びとがめでたい席へ招かれて御馳走になった。しかし夜がもう亥時に近い頃、けたたましい女の悲鳴が聞えて来た。「板女が来た、板女が来た、誰か来て……」
収録内容
悪少年記
怒
黒風
蟇の怪
水魔
椎の葉
棄轎
神を喫う
月下の宴
奇人狂人
虎妖奇談
亡者会
観音像
蛇田の話
白いシャツの群
畸人列伝
雑木林の中
六人の漁師
京城の街を歩きて
侏儒
烏の怪
祠の格子扉
女賊記
猿の群
勝海舟と行者
娘の生霊
田中貢太郎(たなか こうたろう)
高知県出身。「中央公論」の「説苑(ぜいえん)」欄に実録,情話,怪異譚を書き、井伏鱒二・尾崎士郎らと随筆誌『博浪抄』を創刊。著作は伝記物、紀行文、随想集、情話物、怪談・奇談など多岐に渡る。代表作『旋風時代』では明治維新の顕官の情痴の生活を奔放に描いて独自の境地を開いた。1940年菊池寛賞受賞。『怪談青灯集』など怪談物も書き,『聊斎志異』の翻訳もある。