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  • 羅生門

  • 著者: 芥川 龍之介
  • ナレーター: 西村 健志
  • 再生時間: 21 分
  • 4.5 out of 5 stars (10件のカスタマーレビュー)

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羅生門

著者: 芥川 龍之介
ナレーター: 西村 健志
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あらすじ・解説

『羅生門』(らしょうもん)は、『今昔物語集』の本朝世俗部巻二十九「羅城門登上層見死人盗人語第十八」を基に、巻三十一「太刀帯陣売魚姫語第三十一」の内容を一部に交えて書かれたものです。
この作品には「生きるための悪という人間のエゴイズム」が克明に描き出されています。
芥川が無名作家時代である1915年(大正4年)11月に雑誌『帝国文学』へ発表されました。
翌大正5年には同時期に構想した「鼻」を同誌に発表しています。

ある日の暮方の事である。一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた。
広い門の下には、この男のほかに誰もいない。ただ、所々丹塗の剥げた、大きな円柱に、蟋蟀が一匹とまっている。
羅生門が、朱雀大路にある以上は、この男のほかにも、雨やみをする市女笠や揉烏帽子が、
もう二三人はありそうなものである。それが、この男のほかには誰もいない。
何故かと云うと、この二三年、京都には、地震とか辻風とか火事とか饑饉とか云う災がつづいて起った。
そこで洛中のさびれ方は一通りではない。旧記によると、仏像や仏具を打砕いて、その丹がついたり、
金銀の箔がついたりした木を、路ばたにつみ重ねて、薪の料に売っていたと云う事である。
洛中がその始末であるから、羅生門の修理などは、元より誰も捨てて顧る者がなかった。
するとその荒れ果てたのをよい事にして、狐狸が棲む。盗人が棲む。
とうとうしまいには、引取り手のない死人を、この門へ持って来て、棄てて行くと云う習慣さえ出来た。
そこで、日の目が見えなくなると、誰でも気味を悪るがって、この門の近所へは足ぶみをしない事になってしまったのである。

芥川 龍之介
(1892年〈明治25年〉3月1日 -1927年〈昭和2年〉7月24日)
代々江戸城の茶室を管理し、将軍や大名に茶の接待をする「奥坊主」と呼ばれる職を務めた家柄に育ち、文芸や芸事への興味・関心を早くから持っていた芥川龍之介。
才気にあふれ、世話好きな性格は周りの人々を惹きつけ、たくさん悩みながらもよく笑い、よくしゃべる人だったそうです。
そんな芥川は、東京帝国大学に入学した翌年、高校の同級だった久米正雄らと共に第三次「新思潮」を創刊し、小説や翻訳を発表しました。
次いで第四次「新思潮」を創刊の際に掲載した『鼻』が夏目漱石に認められ、文壇に登ることとなりました。
その後新聞社に入社し、記者としてではなく専業作家として意欲的に執筆活動を続けました。
芥川は、漱石や森鴎外から文体や表現の影響を受けたり、キリシタンもの、江戸を舞台にしたものなど題材に応じて文体を変えたりと、意識的な小説の書き方をしていました。
また、鈴木三重吉により創刊された児童雑誌「赤い鳥」には、初となる童話作品『蜘蛛の糸』を発表、その後も同雑誌を中心に童話作品を相次いで発表し、幅広く作品を世に残しています。
©2022 PanRolling

羅生門に寄せられたリスナーの声

総合評価
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他人の悪事をみて


他の人がやっているなら……という気持ちに身を委ねると、簡単に悪に染まってしまう。
教科書に載っていたので懐かしく感じました。

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決して非現実的なものではない

物語としてつくられていますが、存外この様なシーンがいずれ現実でも見られる様になるのではないか…と思いました。

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人の本質を考えました。

幼いころ教科書や図書館で読んだ話で懐かしさを感じ聴いてみました。
ですが今改めて聞くと、都合の良い善意と悪意、震災時に強盗や空き巣など泥棒が出たことを思い出し、人間の本質はこうなのか、そんなことはないはずだと少し道徳的なことを考えました。
自分だったらどうするか、飲み込まれてしまうか、教材としても良いと思います。

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永遠の名作

やはり永遠の名作と言える作品ですね。あらためて、聞けてよかったです。

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子どもと一緒に聴きました

まだ小学校低学年の子どもですが、どこで覚えてきたのか突然「ラショウモンてある?」と聞いてきたのがきっかけで、一緒に聴きました。言葉が難しいので意味はわからないながら、ナレーターさんの声が落ち着いていて一生懸命耳を傾けていました。

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悪になるとき

人は少しのきっかけで堕ちていくのだと、ある意味怖くなります。

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